こんにちは。
春の植物の鑑賞と温泉を楽しみに、1泊2日にて神奈川県の秦野市まで。
秦野市は中西部に位置する都市で、山間部も近く自然が豊かなところ。
新宿から小田急線・ロマンスカーに乗って、1時間弱で市の中心となる駅の秦野駅まで到着します。
(※写真は、タップもしくはクリックで拡大します)
今回は新宿駅を起点にして、ロマンスカーに乗って秦野駅にて乗り換え。
そしてそこから隣の渋沢駅にて下車後、秦野戸川公園にて散策をおこないました。
そちらの様子は下記の投稿にて。
寒い中歩き回って、身体も冷えてしまったので、夜は温泉にゆっくり浸かって身体を癒したいところ。
渋沢駅から新宿方面に三つ進んだところにある、鶴巻温泉駅。
駅の名前の通り、鶴巻温泉駅の至近に温泉街があります。
温泉街といっても、旅館がごくわずかあり、そのすぐ側に温泉施設があるという、極めて小規模な温泉街です。
駅から徒歩5分程度で旅館の入り口まで到着。
今回宿泊したのは、鶴巻温泉の「元湯陣屋」さん。
鶴巻温泉・元湯陣屋の場所はこちらです。
表玄関からして、風情と格式を感じます。
旅館としてのルーツは大正時代から。
緑に囲まれていて、周囲の住宅地とは隔離されたような空間。
なんだか、別世界への入り口のようです。
日常から非日常へ。
敷地に足を踏み入れます。
入ってすぐのところに立派な庭園がありそちらを散策。
しばらく景色を眺めたりして楽しんでいると、「本日お泊りですか?」と宿の方が声をかけてくれました。
その旨と名前を伝えると、こちらの荷物を持ってくれて、旅館へと案内してくれました。
一日歩いて疲れていたので、このような心づかいは大変ありがたい。
そして、建物の中に入りチェックイン。
手続きをしている間、ウェルカムスイーツとしてお抹茶と和菓子の提供がありました。
ゆったりとしたロビー空間。
内装も歴史を感じさせるしっかりとした造りになっています。
お抹茶を頂きながら、庭園を眺めたりしてゆったり過ごしていました。
手続きが済みまして、お部屋へと案内して頂きました。
お部屋に向かうまでの廊下など、館内にはお香が漂っており、それも非日常感を演出してくれていました。
今回宿泊したのは「早蕨」(さわらび)というお部屋。
陣屋の客室の中では、一番シンプルなお部屋の一つ。
それにもかかわらず、客室はかなりスペースがゆったりしていて、客室からの庭園の眺めがなんとも言えない贅沢感。
本間から次の間。
檜の内風呂。
旅館の中には、露天風呂と広い内風呂がありますが、部屋で温泉を楽しむことができます。
夜は広いお風呂に入って、翌朝は内風呂に入るというのも良いかなというところですね。
なお、お部屋のグレードによっては、露天風呂付き客室もありますよ。
将棋の羽生さんの「泰然」と書かれた色紙。
陣屋さんでは、将棋の対局も行われており、数々の名勝負が繰り広げられたそう。
それもあって、館内の至るところに将棋や棋士にまつわるものが展示されていました。
フロントへの連絡はこちらの黒電話から。
もうすっかり見かけなくなったこの型の電話ですが、まさここで再会するとは(笑)
冷蔵庫の中にはソフトドリンクやアルコールが数種類入っていましたが、それらは無料で飲んでよいとのこと。
その中で「おいしい秦野の水」というものがあり、頂くことにしました。
部屋の鍵はカードキーなのですが、またオシャレな小袋に入っていてグッドでした。
宮崎駿氏やジブリ作品とのゆかりもあるこちらのお宿。
客室に置いてある小物からも遊び心を感じます。
旅館の案内冊子。
その他、驚いた点は、客室にテレビが置いていないんです。
入った時に気づきましたが、非日常的な時間、空間を楽しんでもらうために敢えて置いていない、とのこと。
旅館の方にお願いすれば、テレビは持ってきてくれます。
また、お部屋のケトルには、飲用の源泉水がありました。
カルシウムたっぷりの温泉水で身体にも良いそうです。
さて、お部屋の雰囲気と静寂をしばし楽しんだ後は、館内を観てまわりつつ、近隣のお店にディナーを食べに行きました。
陣屋の館内の至るところには、古くから伝わる美術品が飾ってあります。
戦国武将にまつわる武器や甲冑から、古美術品まで。
館内にもたくさん見どころがあるのは良いですね。
館内はとても静か、歴史のロマンに思いをはせながら過ごしていると、時が過ぎるのを忘れてしまいそうに。
また、将棋に関する美術品も展示されていました。
館内を出て、庭園を少しだけ散歩してみます。
夕刻独特のブルーに覆われた中での眺めは最高でした。
控えめでやさしい色合いの灯りもところどころに。
風景を邪魔しない感じが素敵です。
庭園の池のそばには篝火。
外に繰り出して夕食へ。
夕食は旅館から歩いて、アットホームなイタリアン、「トラットリアピノーロ」にて。
駅方面から遠ざかりしばし歩くと、そこはもう閑静な住宅街。
通りから少し入ったところにある隠れ家的雰囲気をまとったお店です。
ちょっとだけお酒を楽しみつつ、お食事を頂きましたが、美味しかったのは自家製ソーセージ。
ハーブやスパイスの風味を強く感じ、味もしっかり。
赤ワインにとても良く合いました。
付け合わせのレンズ豆の煮込みも美味。
鶴巻温泉の界隈は飲食店も少なく、旅館以外で食事をとる場合は選択肢が限られますが、こちらはおススメです。
もっといろいろ魅力的な料理がありましたが、近所に無いのが惜しいですな。
食事を終えまして、夜もさらに更けた中戻りました。
部屋から見た夜の庭園。
ライトアップされて木々に覆われている分、光と影のコントラストがとても良い感じ。
部屋にて少しくつろいだ後、温泉を頂きました。
夜は館内にある内湯に。
お湯はほぼ無色で、独特な香りもありませんでした。
入浴後は心なしか肌がスベスベして、気分もスッキリ!
良質なお湯に浸かるのもたまには良いですね。
おかげさまで、旅の疲労も緩和されました。
朝は部屋の檜風呂へ!
1泊という旅程ながら、一度しか入浴しないのも勿体ないですからね。
部屋のお風呂も庭園に面していて、庭園から入り込むキレイな空気を味わいつつ温泉に浸かるという贅沢。
本来であれば、山荘露天風呂に入りたかったところですが、雨天のためやむを得ず諦めました(笑)
そして、朝食。
陣屋はお食事が美味しいとの評判で、ご飯も楽しみの一つでした。
庭園が見えるお食事処に向かいまして、席に案内されました。
各テーブルの間隔もあけられていて、ストレスを感じることもありません。
お食事のメニュー。
数多くの食材、料理を少しずつ頂けるのは嬉しいですね。
一部だけですが、お食事の写真を。
器や盛り付け方も楽しいです。
メインの焼魚とやまと豚の味噌漬け。
先付けの後に出てきましたが、ご飯によく合いました。
焼き海苔は炭焼にて提供されました。
ご飯と一緒に頂きましたが、炭焼きの分、口に含んだ瞬間の磯の香りがたまりませんでした。
館内はとても静かで雰囲気もよく、その中で美味しく朝食を頂くことができました。
変な話ですが、高級旅館だけあってお値段はそれなりにしましたが、その分客層も良いという感じ。
食事の時以外は館内で他の宿泊客とすれ違う機会もほとんどなく、そのあたりも配慮されているのかなと思いました。
朝食の後はチェックアウトを済ませ、帰路につきました。
朝の庭園は相変わらず雨天でしたが、やはり風情あるものでした。
旅館のサービスや雰囲気づくりなど、非日常感を感じさせるようなさまざまな工夫がなされていて、宿泊してとても満足。
ぜひ一度訪れてみてください。
にしても、旅館を出た直後の小田急線、乗った瞬間現実に引き戻された感がすごかった(笑)
a.ito
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